2008年09月24日

[想い出]駒場東大前/天辰

高校時代、よく食べに行った駅前の定食屋ですが、今はもうありません。

駒場東大前という土地は、なぜか異様に男子高校生が多い土地柄で、腹を減らした高校生が行くような、盛りの多い店が結構ありました。

その中で天辰はあまり高校生のいない店で、昼からちびちびビールを飲んでるおっさんや東大生が時々いるような、カウンターだけの店。
私は友人と、弁当のない土曜日は月に2〜3回通うようになり、すっかり店主と顔なじみになっていました。

この店でいつも食べていたのがカツカレーです。
頼むと2回に1回はカツ用の肉が無く、肉屋に電話をかけた後に「ちょっと待ってね。今、豚つかまえてるから」というオヤジギャグが常に入る。

そんな店主の作るカレーは、今思い返しても割といい加減だったんじゃないかな。

「この味は僕の母親の味だから絶対に変えない」と良いながら、割と毎回味にぶれがあったり、「高校生にはちょっと辛いんじゃないかな」という割には辛くなくて、むしろちょっとしょっぱかったり。
とろみのある家庭のカレータイプなんですが、何故かまた食べたくなる独特のものがありました。

私はその店に行くようになるまで、「カツカレーなんて信じられない。カツはカツ。カレーはカレーで食べた方が旨いに決まってる」と思っていたんです。
が、天辰の店主に「さくさくの衣にカレーが掛かって、少しだけ柔らかくなったところがある感じが好きなんだよね」と言われて、それからカツカレーを食べるようになったんですよね。

あの人の良さそうな店主はどうしているんだろう。

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2008年08月01日

[想い出]割烹 さの/大森

夜は結構な値段の割烹らしいけどランチでしか行ったことはなかった。

ご夫婦とその親戚だかの女性で切り盛りされている店で、私が行くようになった頃には既に3人ともかなりのご高齢で、耳も遠くなっているような感じだったが、人当たりは良いし、料理の腕も確かだった。

店にはいると、カウンターの上には日替わりでおかずが何品か大皿に盛られているので、まずその中の一品を選ぶ。
小芋の炊いたん、高野豆腐、鱧の南蛮、茄子のオランダ煮…
この「おかず」が旨いんだ。

さらに「おかず」以外にランチタイムの全てのメニューに、ミニボトルのワインがつきます。昼間から。
素晴らしい。

でもってこの店の一押しメニューはかき揚げ丼。
大きなかき揚げだけど、野菜中心でさっくり軽い感じ。

もう一つの売りが、オムカレー。
ご飯の上にとろとろのオムレツが乗り、日本風のとろみのあるポークカレーが掛かったもので、普通のメニューに見えるのだが、これが案外ただ者じゃない感じ。

スパイシーではないんだけど、しっかりダシがきいたベース。
豚肉はバラ肉を8mm角×高さ4cmくらいの角柱状に切った肉で、肉としての歯ごたえを残しながらも食べやすく、脂もしつこくなく食べられる。これが旨い。
このカレーを食べてからしばらくは、自分でカレー作るときに、豚バラ塊を同じようにカットして使っていたくらい気に入っていました。

気がついたら閉店していて、今は別の天ぷら屋が同じ場所で営業しています。

あの老人たちは元気かなあ。
posted by 三吉 at 20:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 想ひ出カレー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月23日

[想い出]カレーの藤/早稲田

早稲田大学の西門を出たところにあった伝説のカレー屋。

まず店に入る。とりあえずカレーを頼むと
「生っすか? ゆでっすか?」
と聞かれるので初心者はまずここでひるむ。

この店には全てのメニューに卵が付くので、「生卵をカレーにのせるか?」「別添えでゆで卵を出すか?」という選択を迫られているわけである。
ちなみに全メニューに卵が付くがカレースパゲティやドライカレーは無条件でゆで卵となる。

次にひるむのはライスのようである。
細長いカレー皿なのだが普通は1/3程度がライスの占める割合だと思うのだが、面積で半分強。それもラグビーボールを半割にして立てたようなうず高く盛り上げられている。
「あれ、俺大盛り頼んでないけど」と思うだろうが、本当の大盛りは皿の2/3を占めるライスが更に高く積まれている。

ライスが多いので当然途中でカレーが足りなくなるのだが、足りなくなるとカウンターの中から「カーレーカッシャー」という声がして、食べているカレー皿をいきなり奪われるというイベントが発生する。
そしてカウンターの中の人がカクカクした動きでカレーを書け足してくれるのだ。そこでどうやらあの声は「カレーかけましょう」と言っていたのではないかと思い至るのだ。(ちなみこのイベントは1回しか発生しない。大盛りの場合は2回)

味は普通にカレースタンドとか過程のカレーに近い感じなんだけど、タマネギがとろとろに溶けて甘みの出た独特の味でした。

さらにここには「スペシャルドライカレー」というメニューがあって、これが強烈。
まずドライカレー。これは普通のカレーチャーハンですが、かなり味が濃いめです。具はタマネギと卵は確実ですが、あとハムかなにかが入っていたような…
これを丸い平皿に真ん中を抜いたドーナツ型によそい、真ん中の穴にはカレールーを入れます。
そしてルーの上にぽとんと生卵を落とします。
これにカレーが見えなくなるくらい大量の粉チーズを上から振りかけると完成。
明らかに健康に悪そうなメニューです。

ここで安心してはいけません。
更に最初に書いたようにこの店では全品に無条件で卵が付きます。もちろんスペシャルドライカレーにもつくわけですが、生卵は既に入っているので、無条件でゆで卵が付きます。
ドライカレーに卵+生卵+ゆで卵 で一食で鶏卵2個半程度を摂取する勘定です。恐ろしいことに。

私は怖いもの見たさで一度だけ「スペシャルドライカレー大盛り」を頼んだことがあります。
なんとか完食したものの、2時間くらい身動きが取れませんでした。

そんな伝説の店も10年以上前に閉店しました。
その後の学内ミニコミ誌によると親子でやっていた店ですが、お母さんの方の体調で閉店したとのこと。

学生時代の思いでのある店はいつまでもそこにあって欲しい と思うのは感傷だと思うけど、藤にはいつまでも学生の胃袋を満たす存在であって欲しかったなあ。
posted by 三吉 at 23:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | 想ひ出カレー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする